減塩テクとして、出汁を使うのが良いと聞いたことが思いますが、今回はこの出汁についてお話したいと思います。
和食には欠かせない出汁には、食材からに煮だしてうまみが豊富な汁のことです。
出汁は、鰹節、昆布、その二つをあせたもの、煮干しと昆布など、様々な組み合わせがあります。
鰹節のうまみ成分はイノシン酸、昆布のうまみ成分はグルタミン酸で、この二つを一緒に摂取することで、単体で摂取するよりも、7~8倍の強いうまみを感じることが分かっています。
この“うまみ”を感じることが、食事の満足度を高めるため、塩分控えめでも美味しく感じることができます。
そして、小腹が空いたときは出汁を飲むことで、満腹感が得られてダイエット効果にもつながります。
最近の研究では、出汁を摂取することで、リラックスと疲労を軽減する効果があることが分かってきています。このリラックス効果は、香りの作用によるものではないかと言われています。味だけではなく、香りが自律神経に影響しているんですね。

さて、実際に出汁を取ろうとすると、面倒だと感じる方も多いのでは?そんな時は、スーパーで売っている顆粒からスタートするのでもOKだと思います。今は、昆布だし、かつおだし、あごだし、一番だしなど種類も豊富。料理に合った出汁を使い分ける方法もできます。

そして、少しでも出汁を自分で取りたい場合には、水出しがおすすめです。
水に昆布や鰹節を入れて、冷蔵庫で冷やしておくだけ。昆布や鰹節だけでなく、切り干し大根や大豆なんかも一緒に入れることもお勧めです。更に風味豊かになります。
夜寝る前に準備すれば、翌朝はそのまま利用することできます。お子さんがいる方には、お子さんのおうちでのお手伝いとしても良いかもしれません。
寝る前の新しいルーティンとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考資料
1)特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンターhttps://www.umamiinfo.jp/
2)森滝望、井上和生、山崎英恵(2018) 出汁がヒトの自律神経活動および精神疲労に及ぼす影響,日本栄養・食糧学会誌 第71巻、第3号 133-139