「なんだかイライラする」「ちょっとしたことで落ち込む」──そんな気持ちの揺らぎは、更年期世代にとってごく自然な変化です。その背景には、女性ホルモンの低下による自律神経の乱れがあると言われています。
そんな時にぜひ試してほしいのが「4-7-8呼吸法」。アメリカの医師アンドルー・ワイル博士が提唱する呼吸法で、鼻から4秒吸って、7秒止めて、口から8秒かけてゆっくり吐く、これを1〜2回くり返すだけ。吐く息は、吐く音が聞こえるようにするのがポイント。
博士は、1回4サイクルとしてそれ以上は不要といっています。1日2回をおこない、4~6週間で変化を感じるそうです。
深く穏やかな呼吸は、横隔膜を刺激して迷走神経を活性化させるため、自律神経のバランスを整える効果があります。実際に、深呼吸だけで心拍や血圧が安定し、不安やイライラが和らぐという研究結果もあります。
イライラしそうになったら、まずは1分、静かに呼吸してみてください。
呼吸を整えるだけで、気持ちも少し軽くなるはずです。

出所:
- Dr. Andrew Weil, “4-7-8 Breathing Exercise”(https://www.drweil.com)
- Chandola, T. et al. “The effectiveness of breathing exercises on stress-induced physiological markers” Journal of Health Psychology, 2018
- 厚生労働省「ストレスとは」https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_stress.html